「びわの木を庭に植えると病人が出る」は本当?昔から伝わる言い伝えの由来とは
「びわの木を庭に植えると病人が出る」
このような話を、一度は耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
地域によっては、
「実のなる木を庭に植えると病人が出る」
「びわの木は縁起が悪い」
など、少し違った言い方で語り継がれていることもあります。
そこで今回は、
「この話は本当なのだろうか?」
という疑問について、昔から伝わる由来を調べてみました。
その1 びわの葉を求めて病人が集まったという説
昔、中国では、びわの葉が民間療法の一つとして親しまれ、多くの人に利用されていたと
言われています。
そのため、庭にびわの木が植えられている家には、
「びわの葉を分けてください。」
「家族のために少し譲っていただけませんか。」
と、多くの病人やその家族が訪れることがあったそうです。
中には長い行列ができるほどだったとも伝えられています。
このような光景から、
「びわの木がある家には病人が集まる」
という印象が広まり、それが時代を経て、
「びわの木を植えると病人が出る」
という言い伝えに変化したのではないかと考えられています。
つまり、「病人が出る」のではなく、「病人が集まる」という意味が、少しずつ変わって伝
わったという説です。
また一方で、新しく家を建てる際には、屋敷の東南にびわの木を植えると縁起が良いとさ
れる地域もあるそうです。
このことからも、びわの木は地域によってさまざまな考え方があり、一概に「縁起が悪い
木」とされていたわけではないことが分かります。
その2 びわの木が家の日当たりを悪くしたという説
もう一つよく知られているのが、びわの木の成長の早さに関係する説です。
びわは一年中葉を付ける常緑樹で、大きく厚みのある葉を茂らせます。
成長も比較的早く、剪定をしないまま育てると、庭木としてはかなり大きくなることがあ
ります。
そのため、家の近くに植えると日当たりや風通しが悪くなり、昔の住宅では湿気がたまり
やすい環境になってしまうこともあったようです。
昔は現在のように断熱や換気設備が整っていなかったため、日当たりや風通しは住まいの
環境に大きく影響していました。
その結果、
「びわの木を植えると家が暗くなり、病気になりやすい。」
という考え方が生まれ、それが言い伝えとして残ったのではないかと言われています。
言い伝えには理由があった
このように、「びわの木を庭に植えると病人が出る」という話には、いくつかの由来がある
と考えられています。
現在では、この言い伝えを裏付ける科学的な根拠は確認されておらず、昔から伝わる言い伝
えの一つとして語り継がれてきました。
しかし、その背景を知ると、昔の人々がびわをとても身近で大切な植物として考えていたこ
とが伝わってきます。
びわは実だけでなく、葉も昔から暮らしの中で親しまれてきました。
だからこそ、さまざまな言い伝えや風習が生まれ、今でも語り継がれているのでしょう。
言い伝えには、その時代ならではの生活環境や人々の知恵が隠されていることがあります。
「びわの木を植えると病人が出る」という言葉も、単なる迷信として片付けるのではなく、
その由来を知ることで、昔の人々の暮らしや文化に触れることができるのではないでしょうか。
びわにまつわる言い伝えを知ると、身近な植物にも長い歴史や深い意味が込められているこ
とに気付かされますね。



